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埼玉の建築スケッチMAP 青山恭之のブログ
作品集works
越谷の家

 01

<かけがえのない場所に住む>

 ■ 越谷駅から、徒歩15分程度の住宅地に、若いご家族がたどりついたのは、T字型の旗竿状敷地でした。縦棒の旗竿部分が東からの導入部で、南北に長い横棒が実質的に建設可能の部分。さらに西側には7階建ての板状のマンションが建っていて、午後は日陰になると同時に、空間的にも閉じざるをえません。それらを悪条件と考えるのではなく、他に比類のない個性的な環境ととらえ、ここでしかありえない住まいのかたちを探ろうと、設計がスタートしました。

 

 02

■ 周囲が建てこんでいるので、リビングを二階にもってくるのは、最初からの前提でした。長い旗竿部分は、駐車や駐輪のためのスペースとして考えられる他に、ここには建物が建たないので、東側に位置する公園に向かって奥行きある眺望が確保できます。ここだけが貴重な息継ぎのできるスペースなのです。そこで、二階のリビングがここに面するように、さらにルーフテラスもここに接続させて、そこから空間が連続するように考えていきました。一階では、正面に玄関をもってくるのではなく、ややずらすことで、プライバシーに配慮しました。上の写真、旗竿状のアプローチ部分から見た東側の一部です。

 

 03

■ リビングを二階にもってくると、どうしても玄関から遠くなるという欠点があります。また、一階の南端に配置した部屋とも切れてしまう。そこで、リビングに連続するダイニングとキッチンを約1.7階の位置まで下げ(段数でいうと、二階まで14段で上がるところの、10段目の位置)、スキップフロアの構成をとることで、一階と二階の断絶を解消する考え方を導入しました。ダイニングとキッチンの上部にはロフトを設け、全体に北から南へ降りる連続屋根をかけ、空間の一体感を出そうとしています。上の写真は、ロフトから南方向を見ています。屋根の骨組みが、建物の端から端まで連続して見えます。

 

04

■ 床の高さが変化する部分に、ご家族で伐採を体験した杉の大黒柱を建てました。この柱は、リビングとダイニングの下で低くなった一階の部屋から生えて、屋根を支える構造に達しています。この柱が、構造的にも象徴としても、この家の中心なのです。写真は、キッチンから南を見ています。床に段差があるので、一階南端の個室や、玄関上部に視線が届きます。

 

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■ 二階の南端の個室から北方向を見ています。ルーフテラス越しに、リビング方向へと空間が繋がります。

 

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■ 一階南端の個室から、北方向を見た写真です。廊下の左側には、収納空間が用意されています。

 

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■ 断面パース。スキップフロアで、空間は、ワンルームに近い構成で繋がっていくため、空気の循環システムを導入して、床下も含めて温熱環境をコントロールしています。(画像をクリックすると、大きな画像が開きます。)

 

Photo ; Yasuyuki Aoyama

所在地/埼玉県桶川市

構造/木造二階建て

施工/榊住建

竣工/2016年