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埼玉の建築スケッチMAP 青山恭之のブログ
コラムcolumn
ムサ美埼玉東部地区小品展

2018年7月

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 武蔵野美術大学校友会埼玉支部による「ムサ美埼玉東部地区小品展」が、浦和のギャラリー「楽風」にて、7月26日~29日の日程で開催されました。参加人数は30名。埼玉支部では、二年に一度の支部が最大の行事ですが、支部展のない年に、広い埼玉県のなかのある地区にしぼって小品展を開催してきました。今回は、さいたま市を中心に県の東部地区という位置づけです。最初のスケッチは、最終日29日に行われた高浜友里さんによるライブ「私の夏色コンサート」を描いたものです。(画像は、クリックで拡大されます)

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 楽風では、PALSという建築仲間での展覧会をやってきましたが、ムサ美の校友会では初めての試みです。テーマは「私の夏色」。全員の作品を、ざっと紹介しましょう。

 

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 A・Bの二室に分かれた会場。まずA室に足を踏み入れて目に入るのが、中央の半月形のです。手前が、上島あい子さんのガラス作品「貴婦人」・「Summer パンプキン」・「ナイト」。向こうが、建築の小林敦さんによる「SLIT」という造形。

 

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 A室の壁面を、北から右回りで。左から、國谷美佐子さんによる写真「残響」。板倉悦さんによる「ワルツの夕べ」。上下の二枚組が、福岡幸子さんの「はねっと」。右端が、大西佐頼さんの「ねこ」です。

 

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 A室東面、左から大西佐頼さんの「一隅」、丸いのが柏村早織里さんの写真を使った「八尾比丘尼 Lorelei」、次に関口英子さんの「remove 18‐7-5」、そして山下陽二郎さんの「イリュージョン Wan!」です。

 

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 A室南面、左端の三点セットは高山知加さんの「タチアオイ」・「ハナニラ」・「ハナニラ」。右へ、菅谷ひろみさんの「My favorite things」、土屋恭子さんの「浸透」。窓際に建築出身冨重法生さんの「畳める家(建築コンセプト模型)」、さらに右に小林直子さんの「いとこどうし」。

 

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 A室西面は、B室への開口部と受付テーブルがあります。左端は田村菜穂子さんの「ドラゴンフルーツ」、柱をまたいで二点、近松多恵子さんの「戸塚の思い出」・「窓辺」。開口をはさんで青木今陽さんの「パンジー」。

 

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 B室に入って左に振り向くと床の間で、ここは上村靖子さんのコーナーです。正面には「タペストリー」が二点、床畳の上には「友禅染うちわ」などうちわが五点。伝統友禅染の説明も置かれました。

 

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 床の間から右回りに、B室の南面、窓の右が葛坂尚志さんの「樹の精 ~朝のプレリュード」。右端が堀田祥子さんの「あすへの手紙」です。

 

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 B室西面は、この部屋の正面でもあります。中央の座卓に置かれたのは高浜滋子さんのうちわが三点「宵待草」・「夏のバラ」・「バラ」。壁面は左から、南部昌亮さんの「夏色」、木下重美さんの「閃き」、仲澄江さんの「私の夏色」、谷津孝子さんの「気 18-7」。

 

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 B室北面、左から、青山恭之の二点、壁に「比田勝沖」、床板の上に「栄三郎」。続いて、渡辺美恵子さんの織物が二点「月と百合と木星と」・「夏の夕辺」。右に進んで鯨井洪さんの「公園にて」、安藤美子さんの「夏への扉」。コーナーを超えて、光村八重子さんの「夢花火」です。これで、30人分の全作品になります。

 

 青山作品については、少し詳しく述べておきましょう。スケッチには、文章を添えました。「比田勝沖」のスケッチは、このコラムで2002年8月に紹介したものです。「私の夏色」というテーマに合う絵がなかなか無くて、古いスケッチを持ち出したのです。

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「比田勝沖

対馬の最北端、プサンまで50キロ。夏休みに、日本で最も大陸に近い国民宿舎に泊まった。朝、水平線から上ったばかりの太陽が、部屋をオレンジ色に染めているのに気づいて飛び起きた。かろうじて写真を一枚撮るのが早いか、太陽はすぐに雲の中に消えていってしまった。その残した光が遥かな日本海上空に滲んでいるのを、スケッチブックの見開きに描いた。2002年8月10日。この日の対馬は昼過ぎまで雨風ともに大荒れで、太陽は朝一瞬だけの顔見世だった。」

 

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「栄三郎

調(つきのみや)のそばにおいしい店ができたと、食通のご夫婦に連れられて来てみると、神社の南側の道に面して、見慣れない入口が。こじんまりした店内で、テーブルに運ばれてくる品々の盛り付けがおしゃれだったのでちょっと絵にしたくなり、メモをするつもりでランチョンマットの紙にスケッチを始めた。選び抜かれた日本酒の器もユニークで、銘柄とともに描き入れ、次の一品が運ばれてきたら描き足し描き足ししているうちに、こんな絵になってしまった。初夏の宴の、ひととき。」

 

 さて、今回はスペシャルなイベントが計画されました。冒頭のスケッチにある、高浜友里さんによるライブ「私の夏色コンサート」です。28日の夜の予定が、台風の接近と重なったため、29日に延期されました。高浜友里さんは、当支部の会員高浜滋子さんのお嬢さんで、東邦音楽大学音楽療法科卒の音楽療法士。音楽療法についてのトークを織り交ぜながら、彼女のピアノとギターの演奏・歌、さらに会場の我々も加わって、楽しい時間を過ごすことができました。彼女のパフォーマンスは、確かな音楽の技能に裏打ちされていることはもちろん、「どんな人にも役に立つことができる」というやさしさに満ちたもので、音楽とともに生きることのすばらしさが改めて伝わってきました。その後、会員の山下陽二郎さんのクラシックギター演奏、さらに支部長南部昌亮さんによるジャズピアノの演奏、最後は南部さんと高浜友里さんのデュオで締めくくられました。楽風の2階の床が心配なくらいの大盛況でした。(スケッチ・写真・文;青山恭之)